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作者
GAME FREAK 员工
来源
Web Archive ↗

「ポケットモンスターブラック・ホワイト」のつくりかた 2

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こんにちは、Web担当のにょろリカです。
今週も「ポケットモンスターブラック・ホワイト」開発者インタビューを
お届けします。
第2回目の今日は、プランナー・まつみやの
「シナリオ ここだけの話し」をお送りします!
—–
**―それでは、まず最初に自己紹介をお願いします。** プランナーのまつみやです。
「ポケットモンスターブラック・ホワイト」ではシナリオを担当しました。
ポケモンは「金・銀」からずっとシナリオを書いています。 **―早速ですが、シナリオはどういう手順で書いていますか?
 プロットはディレクターが決めるのでしょうか?** まず最初に、ディレクターの増田から「こういうテーマでやりたい」
「こういうキャラクターが欲しい」「こういうシーンを入れて欲しい」と
いうような要望が断片的に来ます。
その時点では、話の大筋はまったく決まっていません。
それで、ディレクターからの要望と、自分のやりたいことを整理して
プロットを作っていきます。
今回はプロットのほとんどを任せてもらっていますね。 **―ストーリーはどこから考えますか?
 登場人物をある程度決めてから書き始めるのでしょうか?** 今回は結末、というか、「ここで終わらせたい」というポイントがあって、
そこから逆算してストーリーを作っていきました。
増田から「N」の設定案をもらい、それを自分なりにふくらませて
ああいうキャラクター、ストーリーにしました。 **―自分が書いたシナリオに絵がついて動いたときに、
 「お。ここはこんなふうになるんだ!」と思ったところはありますか?** 今回は、色々なイベントシーンにサウンドがついているのですが、
僕はあれがすごくイイと思っています。
クライマックスの盛り上がりは、サウンドと、それから
3Dグラフィックデザイナーの[ジェイミー](http://www.gamefreak.co.jp/blog/staff/?p=204)が作ったデモのおかげですね。 **―まだプレイ中のユーザーの方も多くいると思うので詳しくは
 書けませんが、「デモ」というのは、あの一連のアニメーションですね。
 あれはびっくりしました。** デモのクオリティが高いのと、インパクトが強いのとで、プレイヤーが
物語に入りやすくなっているかな、と思います。
あの辺は、セリフまわしだけでは伝わらないですね。
サウンドとデモ以外にも、2Dグラフィックデザイナーのおおむらの描く
ジムリーダーなどが魅力的で、自分の中でキャラクターのイメージを
固めていくのにずいぶん助けられました。
ポケモンらしさを保ちつつ時代に合っていて、魅力的な人物になっていると思います。 **―私の周囲ではフキヨセシティのジムリーダー・フウロの人気が高いです。** あれは2Dアートディレクターの杉森から「可愛くして」ってオーダーが
あったんですよ(笑)。
ものをつくる仕事をしていると、どうしても個性を強くしようとして、
「ヘンなキャラクター」ばっかりになっちゃいがちで。
そんな「ヘンなキャラクター」の中で“プレーンな可愛さ”が
際立つんでしょうね。 **―もしかしてplainとplaneをかけているのでしょうか……。
 それはさておき、シナリオはいつ考えていますか?
 偏見かもしれませんが、「毎日会社に来て、会社の机に向かってモノを書く」
 というのがちょっとイメージしにくいです。** 基本的には家で考えて、会社に来てアウトプットしています。
アイデアが思い浮かんだら携帯電話のメモ帳にメモして、次の日に
推敲したり。
アイデアに詰まったときは、会社で色々やっているうちに解決する
ことが多いです。打合せとか、モノができあがっていく過程でとか。
たとえば、チェレンは、最初のうちは書きづらいキャラクターでしたが、
おおむらがデザインをまとめてくれたら、すんなり書けるようになったし。 **―チェレンは最初はクールと見せかけておきながら、物語が進むにつれ、
 実は子供っぽい、負けず嫌いな面が出てきますよね。
 あと、ベルがいい子。最初はちょっとうっとうしいかな?と思ったんだけど、
 話が進むにつれてどんどん好感度がアップしていきました。** 今回は主人公たちの年齢が今までよりも少し高くて、冒険の旅に
出たのが遅いんです。
チェレンはポケモンの知識はいっぱいあるんだけど、頭でっかちで
強くなりたい度数ばっかりが高くなってしまった…という、ちょっと面倒なコ。(笑)
ベルは書きやすかったですね。
印象に残るよう、わざとうっとうしい感じにしました。
あまりやり過ぎると嫌われてしまうので気をつけましたが。
どのキャラクターにも言えるんだけど、特定の「モデル」はいなくて、
色んな人の色んな部分をちょっとずつ反映させています。 **―そうなんですね。
 話しが変わりますが、まつみやさんは学生時代とかゲームフリーク入社
 以前は何をやっていたのですか?** 大学を卒業してしばらくフラフラした後に、アルバイトでポケモン赤・緑の
デバッグをやりました。
その後、続編(ピカチュウバージョン)を作るにあたって“人が足りない”と
声をかけてもらい、以来ずっとポケモンに関わっています。 **―デバッガーとシナリオライターって全然違う仕事だと思いますが、
なぜシナリオを担当するようになったのでしょう?** まあ、最初は僕がシナリオを書く予定じゃなかったんですけど、
当時シナリオを書く予定だったスタッフが多忙すぎて。
それで、手の空いている僕が書くことになりました。
最初はシナリオじゃなくて、主に図鑑を書いていました。
ちゃんとシナリオを書くようになったのは、「金・銀」からです。 **―そういえば、まつみやさんは雑誌とかに全然出てこないですよね。
 これだけ長い間シナリオを書いていたら、インタビューに出ていても
 おかしくないですけど。** インタビューとか、全然出たくないですよ。
「俺のシナリオがすごいから、プレイして欲しい」とか、そういう
気持ちは全然ありません。
ポケモンにストーリーは不要と考えているユーザーの方もたくさんいるし、
そこに「自分の書いた話がすごいだろ!」というのは違うと考えています。
ゲームを買う目的に「ストーリー」を挙げてくれる方がいたら、
それは嬉しいですけれどね。 **―今回のシナリオはまつみやさんが一人で書いたのですか?** メインは自分が担当しました。
メインは一人で書いた方が統一感が出ますし、伏線も張りやすいですから。
観覧車などのサブイベントは、他に何人かで書いています。 **―「ポケットモンスターブラック・ホワイト」のシナリオを仕上げるのに
 どのくらいかかりましたか?** 「ポケットモンスター プラチナ」が終わってからの参加で、
プロット込みでも1年半ほどです。
細かいところは今年に入ってからもちょこちょこ直しましたが、
大筋は変わっていませんし。 **―セリフまわしとかも当然まつみやさんの担当ですよね。ということは、
 ポケモンの鳴き声を文字に起こしているのもまつみやさんですか?** そうです。 **―今回は、「伝説のポケモン」の鳴き声についての話題をよく耳にします。
 私も初めて見たときにびっくりしたんですけど (笑)。** すんません(笑)。
これにはちゃんと意味がありまして。
「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」などは、伝説のポケモンは
捕まえたらもうそれっきりで、一緒に連れて冒険しない可能性があります。
そのときに、パッケージの絵と名前だけでは、話題にするときの
要素が足りないと考えていまして。
変な鳴き声にしてインパクトを残すことで、ちょっとでもユーザーが
盛り上がるかな?って思って、ああいう鳴き声にしています。 **―私、四天王を倒した後に盛り上がって一気にクライマックスまで
 進んだんですよ。あまり細かく書くとネタバレになっちゃうので
 詳しく言えないのですが、自分の中で超盛り上がっているときに、画面に
 鳴き声が表示されて。思わずDSを置いて、鳴き声で検索しちゃいました。
 私と同じく、何ともいえない気持ちになった人がいるんじゃないかって。
 案の定、結構な件数がヒットしました。** 僕は緊張が続くことに耐えられないんですよ(笑)。
テンションが上がり続けるのはしんどいじゃないですか。
あの場面でカッコイイ鳴き声にすることもできるけれど、
それだと印象に残りませんし。 **―サウンドデザイナー・一之瀬が作ったポケモンボイスは
 カッコイイじゃないですか、「ガオー」って。** あれはカッコ良すぎますよね(笑)。
というかですね、実は鳴き声が決まっていないときにテキストを書いて
いるんですよ。
それで、変な鳴き声にすると一之瀬が困るかなと思っていますが(笑)、
一之瀬はああいうの(変な鳴き声の表記)が好きみたいなので
大丈夫です。 **―大丈夫なら安心です。
 ちなみに、野望というか、今後やってみたいことはありますか?** ポケモン以外のシナリオを書きたいですね。
小説とかじゃなくて、ゲームのシナリオを書きたい。
ゲームは、さっきの「ジェイミーのデモ」や「おおむらのキャラクター」
という話じゃないけど、みんなで作ることで、設計図どおりじゃなくて
面白い方向にどんどん変えられるのが魅力だと思う。
だからあくまでもゲームのシナリオが書きたいです。
今もいくつか考えていますよ。 **―最後になりますが、ユーザーのみなさんへメッセージをお願いします。** お気に入りのキャラクターとか、お気に入りのセリフを見つけてもらえると
嬉しいです。
まつみやでした!
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