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宝可梦环境音的制作幕后
CEDEC2023上,Game Freak的一之濑刚等人讲解宝可梦世界环境叫声与环境音的制作方法与效率化。
Contents 本篇 6 章
2023年8月23日から25日にかけての3日間で行われた、ゲームに関する技術や知識を共有する国内最大規模のカンファレンス“CEDEC2023”。
2023年8月23日至25日为期3天,举办了日本国内最大规模的游戏技术与知识分享会议“CEDEC2023”。
本稿では、2日目に行われたセッション“ポケモンの せかいを かけめぐる おと! おんきょうデザインで ひろがる ぼうけんの すがた!”の内容をまとめてお届けする。
本文将汇总报道第二天举行的会议“在宝可梦的世界中奔跑的声音!通过音响设计扩展的冒险形态!”的内容。
本セッションでは、鳥や虫などの一般的な生物が存在しない『ポケットモンスター』世界のリアルを作り上げる環境音や環境音としての鳴き声の作りかたや、オープンワールド化してからの環境音の効率的な実装方法、各種デバッグや作業の効率化に関する解説が行われた。
本次会议中,讲解了如何为不存在鸟、虫等一般生物的《宝可梦》世界制作环境音以及作为环境音的叫声,开放世界化后环境音的高效实现方法,以及各种调试和作业效率化的相关解说。
登壇したのは、『ポケットモンスター 金・銀』からシリーズのサウンドデザイナーとして活躍する一之瀬剛氏(ゲームフリーク)、『ポケットモンスター』シリーズのみならず多くのゲームサウンドに携わってきた北村一樹氏(コネクテコ)、そして『Pokémon LEGENDS アルセウス』や『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』のサウンド制作に関わった岩本翔氏(フリーランス)の3名。
登台的是自《宝可梦 金·银》起便作为系列声音设计师活跃的一之濑刚(GAME FREAK)、不仅参与《宝可梦》系列还涉足众多游戏声音的北村一树(Connecteco),以及参与《宝可梦传说 阿尔宙斯》和《宝可梦 朱·紫》声音制作的岩本翔(自由职业者)3人。
発表は“1.環境鳴き声”、“2.環境音”、“3.効率化・最適化”の3項目に沿って行われ、『ポケットモンスター』シリーズにおける環境音の進化が語られた。
发表按照“1.环境叫声”、“2.环境音”、“3.效率化·最优化”3个项目进行,讲述了《宝可梦》系列中环境音的进化。
開発者目線に限らず、ユーザーから見ても興味深い話が披露されているので、ぜひ最後まで目を通してほしい。
不仅有开发者视角,也有从用户角度看也颇有趣味的内容,请务必读到最后。
公演内容
公演内容
ハードとともに進化する鳴き声の音響表現
随硬件进化的叫声音响表现
鳴き声そのものも進化
叫声本身也在进化
音の聞こえかたが生み出すリアリティ
声音的听法所创造出的真实感
木々や水の出す環境音とその配置
树木和水发出的环境音及其配置
4つのデバッガーとサウンドのグループ管理で効率化
通过4个调试器和声音的分组管理实现效率化
ユーザーに喜んでもらうための音作り
为了让用户开心而进行的声音制作
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ハードとともに進化する鳴き声の音響表現
随硬件一同进化的叫声音响表现
鳴き声そのものも進化
叫声本身也在进化
音の聞こえかたが生み出すリアリティ
声音的听法所营造出的真实感
木々や水の出す環境音とその配置
树木和水发出的环境音及其配置
4つのデバッガーとサウンドのグループ管理で効率化
通过4个调试器和声音的分组管理实现效率化
ユーザーに喜んでもらうための音作り
为了让用户开心而进行的声音制作
随硬件一同进化的叫声音响表现
初めに語られたのは、フィールドを移動している際に聞こえる環境音としてのポケモンたちの鳴き声、環境鳴き声の進化についてだ。一般的に環境音と言えば鳥のさえずりや虫の鳴き声といったものを含むことが多いが、『ポケットモンスター』シリーズの世界にはそういった生物が存在していないため、ポケモンたちの鳴き声を使って表現していくことになる。
首先谈到的是,作为在场景中移动时听到的环境音——宝可梦们的叫声,即环境叫声的进化。一般来说,环境音多包含鸟鸣与虫鸣之类的声音,但《宝可梦》系列的世界中并不存在这类生物,因此要用宝可梦们的叫声来表现。
シリーズで初めて環境鳴き声が取り入れられたのは、『ポケットモンスター ルビー・サファイア』(2002年/GBA)でのこと。当時はエンカウントテーブル、その場に出現するポケモンのリストからランダムに選ばれたものの鳴き声を再生するというシンプルなものだった。1体につき1種類の鳴き声しかなかったため、どのポケモンが鳴いているかの判別は簡単な一方で、情緒感のある環境音には聞こえなかった、と一之瀬氏は語っている。
系列中首次引入环境叫声,是在《宝可梦 红宝石·蓝宝石》(2002年/GBA)中。当时做法很简单:从遭遇表,即该地点出现宝可梦的列表中随机选出一只,播放它的叫声。由于每只宝可梦只有一种叫声,虽然容易判断是哪只宝可梦在叫,但听起来并不像有情绪感的环境音,一之濑如此说道。
『ポケットモンスター サン・ムーン』(2016年)はニンテンドー3DSの表現力で自然の豊かさを出すことがテーマになっており、環境鳴き声もバトルと同じものではなく、専用の鳴き声を作成されるといった進化を見せている。
《宝可梦 太阳·月亮》(2016年)的主题是用任天堂3DS的表现力展现自然的丰富,环境叫声也不再与战斗时相同,而是制作了专用叫声,展现出这样的进化。
その後シリーズはさらに進化を遂げ、『ポケットモンスター ソード・シールド』(2019年/Switch)ではカメラも固定ではなくなり、マップもより広大になっていった。それに合わせて環境音も進化させていかなければというタイミングで一之瀬は北村氏に出会い、次世代の環境音制作が始まる。
此后系列进一步进化,在《宝可梦 剑·盾》(2019年/Switch)中,镜头也不再固定,地图变得更加广阔。在环境音也必须随之进化的时机,一之濑遇到了北村,下一代环境音的制作就此开始。
北村氏は『ポケットモンスター ソード・シールド』から『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』までの音響空間で、“生物がポケモンしか存在しない自然環境音をリアルに表現する”ことを目標にした。リアルな空間でポケモンの鳴き声はどのように聞こえるのか、それを調べるために北村氏は実際に山へと足を運ぶ。
北村在从《宝可梦 剑·盾》到《宝可梦 朱·紫》的音响空间中,以“真实表现只有宝可梦这一种生物存在的自然环境音”为目标。为了调查在真实空间中宝可梦的叫声听起来是怎样的,北村实际前往了山中。
横須賀の山奥にある公園に出向き実際の自然環境音を収録したわけだが、ここで行われたのはそれだけではない。5センチ程度の小型スピーカーを草むらなどに配置し、そこからポケモンの鳴き声を再生することで、リアルな環境音のなかで鳴き声がどのように聞こえるかを調べたのだ。
他前往横须贺深山中的公园,收录了真实的自然环境音,但在这里做的并不只有这些。他把约5厘米的小型扬声器布置在草丛等处,从那里播放宝可梦的叫声,以此调查在真实环境音中叫声听起来是怎样的。
ここで録音された音は非常にクオリティの高い環境音になっていたが、どうしても虫や鳥の鳴き声が入ってしまうため、そのままゲームに使用することはできなかった。しかし北村氏はまた、自然界で鳴いている虫の声が電子音に似ていることに気づく。
在这里录下的声音成了质量非常高的环境音,但难免会混入虫鸣与鸟鸣,因此无法直接用于游戏。不过北村还注意到,自然界中鸣叫的虫声与电子音相似。
そして「それならば電子音で作っているポケモンの鳴き声も、草木の回折(音波が障害物を回り込むこと)や遮蔽をシミュレートすればリアルになるのでは」という着想を得ていく。
于是他产生了这样的想法:“既然如此,用电子音制作的宝可梦叫声,只要模拟草木的衍射(声波绕过障碍物)与遮蔽,不也能变得真实吗?”
その後、北村氏は社内のスタジオでスピーカーを約4メートル間隔にランダムな向きで配置し、さらに約4メートルの高さにマイクの指向性を天井に向けて鳴き声の収録を行った。これにより、床や壁を反射した音が収録でき、よりリアルな聞こえかたにでの収録に成功したという。なお、ビデオテープをほぐす音で草むらの音を演出するといった手法も試したようだが、そちらはやや過剰になっていたため不採用になったそうだ。
此后,北村在公司内的录音棚里以约4米间隔、随机朝向布置扬声器,再把麦克风的指向性朝天花板、置于约4米高度收录叫声。据说这样能收录到经地板和墙壁反射的声音,成功以更真实的听感完成收录。另外,他似乎还尝试过用松开录像带的声音来表现草丛声,但那种做法略显过度,因此未被采用。
『ポケットモンスター ソード・シールド』では昼と夜、そしてウールーがいるエリアの昼用アセットを作成し、それらを上記の方法で再録音したものを環境鳴き声として利用。これにより過去の作品よりも臨場感のある音が生まれたが、容量の関係もありステージごとの差分を用意することはできなかった。
在《宝可梦 剑·盾》中,制作了白天与夜晚,以及有毛辫羊出没区域的白天用素材,并用上述方法重新录音后作为环境叫声使用。由此产生了比过去作品更有临场感的声音,但由于容量的关系,无法为每个关卡准备不同的差异。
続く『Pokémon LEGENDS アルセウス』(2022年/Switch)では、登場する全ポケモンの鳴き声を、各バリエーションについて遠距離、中距離、近距離のタイプに分けて用意することで、ステージごとの差異も含めた高いクオリティを実現する。しかしアセット数が膨大になってしまうため、登場するポケモンの数が多い完全新作ではこの手法を使うことができなかった。
在接下来的《Pokémon LEGENDS 阿尔宙斯》(2022年/Switch)中,为登场的所有宝可梦的叫声,按每种变化分别准备了远距离、中距离、近距离的类型,从而实现了包含关卡差异在内的高品质。但由于素材数量会变得庞大,在登场宝可梦数量众多的完全新作中无法使用这一手法。
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』(2022年/Switch)では距離ごとにボイスを分けるのではなく、オーディオミドルウェアのWwiseのエフェクトを使って距離感を出すという方法でアセット数の問題をクリアーしたという。
在《宝可梦 朱·紫》(2022年/Switch)中,并非按距离区分语音,而是使用音频中间件Wwise的效果来营造距离感,以此解决了素材数量的问题。
叫声本身也在进化
音響的な問題が解決されていく一方で、鳴き声を進化させていくうえでもうひとつの課題となっていたのがボイスそのものだ。
在音响方面的问题逐渐得到解决的同时,要让叫声进一步进化,另一个课题就是语音本身。
そもそもオリジナルの波形にバリエーションが少ないこと、『ポケットモンスター 赤・緑』(1996年/GB)から最新作までで波形の性質がまったく違うために一括で処理するのにも限界があること、鳴き声に対する認知度が高いため変にバリエーションを増やすとイメージを壊してしまうこと、そして最新作では図鑑ナンバーが1000を超えるという物量的問題もあった。一括処理がむずかしいとはいえ、ある程度一括で対応できる手段も必要だったわけだ。
原本原始波形的变化就很少;从《宝可梦 红·绿》(1996年/GB)到最新作,波形性质完全不同,因此统一处理也有极限;由于叫声的认知度很高,胡乱增加变化反而会破坏印象;再加上最新作图鉴编号超过1000这一数量上的问题。虽说统一处理很难,但也需要某种程度上能统一应对的手段。
『ポケットモンスター 赤・緑』のサウンドを作っていた増田順一氏と一之瀬氏にヒアリングを行った北村氏は、ふたりから受けた言葉としてとくに印象的だったものとして、「クリエイティブが挟まっていることが大事」、そして「その音になってユーザーが喜ぶかが大事」というふたつを挙げた。
曾参与制作《宝可梦 红·绿》音效的增田顺一与一之濑,北村向他们进行了访谈,他提到两人话语中特别令人印象深刻的两句是:“中间夹着创意很重要”,以及“重要的是用户是否会因为那个声音而高兴”。
そこで北村氏は、改めてボイス作りにおける4つの方針を固める。
于是北村重新确定了制作语音的4个方针。
まずはボイスのバリエーションを増やし、ポケモンの表現力を上げること。つぎに、オリジナルのニュアンスを残しつつバリエーションを増やすこと。そして、大量のアセットを効率的に生成し、初代から最新作までを同じようなフローワークで作れるようにする、ということだ。
首先是增加语音的变化,提升宝可梦的表现力。其次是保留原有的细微感觉,同时增加变化。然后是要能高效生成大量素材,并让从初代到最新作都能以相同的工作流程来制作。
そこで白羽の矢が立ったのがゲーム効果音生成ツールのGameSynth(ゲームシンセ)などを提供しているtsugiだ。同社の技術協力のもと、GameSynthをベースにした開発が進められ、線形を描くストロークや人間の声を使ってオリジナルのボイスを変調させ、さらにその処理をバッチ機能で一括処理できるツール“PokeSynth(ポケシンセ)”が開発されることとなる。
于是被选中的是提供游戏效果音生成工具GameSynth(游戏合成器)等的tsugi公司。在该公司的技术协助下,以GameSynth为基础推进开发,用描绘线性的笔触或人声对原始语音进行调制,再通过批处理功能统一处理,最终开发出了工具“PokeSynth(宝可梦合成器)”。
これにより、限られた鳴き声から自由にバリュエーションが生成できるようになり、カットシーンに専用のボイスを用意することでポケモンの感情表現も可能になった。実際、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』のミライドンやコライドンのカットシーン中の鳴き声は、その場面専用のものが使用されているという。
由此,可以从有限的叫声中自由生成各种变化,并且通过为过场动画准备专用声音,也能实现宝可梦的情感表达。实际上,《宝可梦 朱·紫》中密勒顿和故勒顿在过场动画中的叫声,据说使用的是该场景专用的声音。
声音的听法所创造出的真实感
続いて北村氏によって解説されたのは環境鳴き声の鳴らしかたについて。
接着,北村先生讲解的是环境叫声的播放方式。
『Pokémon LEGENDS アルセウス』では、夜行型のポケモンなら夜に鳴き声が聞こえ、雨が降っているときには雨が苦手なポケモンの鳴き声は聞こえないように、といった“生態に合わせた発声演出”が目標とされた。また、現在いる地点にいるはずがないポケモンが選ばれないよう、ポケモンをピックアップして鳴き声を出す仕掛けが実装されたという。
在《宝可梦传说 阿尔宙斯》中,目标是要实现“与生态相符的发声演出”,例如夜行性宝可梦在夜晚能听到叫声,下雨时则听不到怕雨的宝可梦的叫声。此外,据说还实装了挑选宝可梦并让其发出叫声的机制,以避免选中本不该出现在当前位置的宝可梦。
モンスターボールが届く範囲の30メートルまでを近距離、モデルのカリング(簡易表示)が始まる70メートルまでの範囲を中距離、それ以降を遠距離と定義しており、近距離では各ポケモンのアニメーションに仕込まれた鳴き声が聞こえるようになっていたとのことだ。
精灵球能到达的30米范围被定义为近距离,模型开始剔除(简易显示)的70米范围被定义为中距离,之后则被定义为远距离;在近距离内,可以听到各宝可梦动画中内置的叫声。
これにより訪れる場所ごとに異なる鳴き声が聞こえるようにはなったものの「あくまでランダムに鳴き声を鳴らすに留まり、天候や時間帯と結びついた生態については表現しきれなかった」と北村氏は語る。それを受け、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』ではそのポケモンが活動するであろう場所や時間帯、天候などを定義することで環境鳴き声をコントロールすることになる。
北村先生表示,这样一来虽然能听到不同地点的不同叫声,但“终究只是随机播放叫声,还无法充分表现与天气、时间段相关联的生态”。受此影响,在《宝可梦 朱·紫》中,通过定义该宝可梦可能活动的场所、时间段、天气等,来控制环境叫声。
そのためにはまず実際の世界でどんな音が聞こえるのかを知らなくては、ということで再び調査の舞台はリアルな山へと場を移す。山中で朝から晩まで音を調査し、さらに東武動物公園にも足を延ばして動物たちの鳴き声のチェックが行われた。
为此,首先必须了解现实世界中能听到什么样的声音,于是调查的舞台再次转移到了真实的山中。他们在山里从早到晚调查声音,还前往东武动物公园确认动物的叫声。
観察の結果、まず時間帯による変化としては、夜は虫の鳴き声が中心であり、朝を迎えると鳥の声が混ざりはじめ、日が昇るにつれて鳥の鳴き声の割合が高くなっていくことが判明。また、動物園での観察からは体が小さければ小さいほど鳴く頻度が高い、哺乳類は一定の大きさを超えると鼻を鳴らすなどの鳴きかたも増えてくる、といったことがわかったという。
观察结果显示,首先作为随时间段的变化,夜晚以虫鸣为中心,迎来早晨后鸟声开始混入,随着太阳升起,鸟叫声的比例逐渐升高。此外,从动物园的观察中可知,动物体型越小鸣叫频率越高,哺乳类超过一定体型后,用鼻子发声等鸣叫方式也会增加。
ここから、北村氏はバトルで使われるタイプとは別に、鳴きかたに応じたポケモンのタイプ分けを行った。鳥ポケモン系、虫ポケモン系、大型、小型、夜行型……といった分類を行うことで時間帯などに沿った環境鳴き声を鳴らそうという取り組みだ。
由此,北村先生进行了与战斗中所用属性不同的、基于鸣叫方式的宝可梦类型划分。这是一项通过分为鸟宝可梦系、虫宝可梦系、大型、小型、夜行型等类别,来播放与时间段等相符的环境叫声的尝试。
また、自然界では動物どうしのコール&レスポンスなども観測されたため、それも表現できないか、という話が持ち上がる。
此外,由于在自然界中也观察到了动物之间的呼叫与回应等行为,于是有人提出是否也能表现这一点。
より豊かな表現をするのではればランダム再生ではなく何らかのパターン、シーケンスが必要だという話になり、岩本氏は最初Wwiseで鳴き声のシーケンサーを作れないかとも考えたが、Wwiseだけで十分なものを作るのはむずかしかったと語る。
如果要做更丰富的表现,就不能随机播放,而是需要某种模式或序列。岩本表示,他起初也考虑过能否用Wwise制作叫声的音序器,但仅靠Wwise很难做出足够好的效果。
そこで岩本氏は虫系、鳥系といった種類に応じた鳴きかたの特徴を表すようなシーケンスを定義した。
因此,岩本定义了能够表现虫系、鸟系等不同种类鸣叫特征的序列。
一連の鳴き声に起点や鳴き声に含める感情、そして固定値+ランダム値のインターバルを設定され、同じシーケンスにも揺らぎが生まれるようになった。そのシーケンスどうしをつなげるチェインを作成することで、鳴き声に反応して鳴き声を返す、コール&レスポンスを再現したという。
在一连串叫声中,设定了起点、叫声中包含的情感,以及固定值加随机值的间隔,使同一序列也能产生变化。通过创建将序列彼此连接起来的链,再现了叫声之间相互回应的“呼叫与回应”。
鳴きかたのタイプ分けや時間帯、エリアに合わせた鳴き声が聞こえるようになったことで、環境音としてのクオリティはさらに高いものとなった。『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では、プレイヤーキャラクターを中心にした半径約100メートルの範囲でポケモンを抽選し、鳴きかたのタイプごとに違ったシーケンスを出すことで、いまプレイヤーが歩いている環境に合わせた鳴き声が聞こえるようになっているという。
由于能够听到按鸣叫类型分类、并配合时间段与区域的叫声,作为环境音的质量进一步提高。在《宝可梦 朱·紫》中,会以玩家角色为中心在半径约100米的范围内抽取宝可梦,并按鸣叫类型播放不同的序列,从而让玩家能听到与当前行走环境相符的叫声。
树木与水发出的环境音及其配置
環境鳴き声に続いて、川のせせらぎや葉の音といった、いわゆる環境音についても解説が行われた。
继环境叫声之后,还讲解了河流潺潺声、树叶声等所谓的环境音。
『ポケットモンスター』シリーズで本格的に環境音への取り組みが行われたのは『ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー』(2009年/DS)だ。本作では同時に主人公の足音も実装され、水や木々、そして足音によってゲーム内世界の表現がより印象的になった。
《宝可梦》系列正式着手环境音是在《宝可梦 心金·魂银》(2009年/DS)中。本作同时实装了主角的脚步声,水、树木以及脚步声让游戏内世界的表现更加令人印象深刻。
マスで区切られていたグリッド表現から滑らかな3D表現に変化した『ポケットモンスター サン・ムーン』ではさらに細かな環境音の設定が行われたが、いずれにしても手作業でサウンドを配置しており、マップが変更されるたびに手作業で修正するなど、作業コストも大きかったという。
从以格子划分的网格表现变为流畅3D表现的《宝可梦 太阳·月亮》中,进一步进行了更细致的坏境音设定,但无论哪种情况都是手动配置音效,每当地图变更时都要手动修正,作业成本也很大。
『ポケットモンスター ソード・シールド』以降はより広大なフィールドになることもあり環境音制作の進化や作業の効率化は避けられない課題だった。
《宝可梦 剑·盾》之后,由于场景变得更加广阔,环境音制作的进化与作业效率化成为无法回避的课题。
『ポケットモンスター』シリーズのリアリティを構成するのは、ポケモンの環境鳴き声やフィールドのテーマに沿った環境音、絵としては表現されない、洞窟で滴る水の音といった画面外の音など、サウンドの構成要素は多岐に渡る。ただでさえ広いフィールドにこれだけの要素を手作業で配置する、というのは想像するだけで途方もない話だ。
构成《宝可梦》系列真实感的,包括宝可梦的环境叫声、符合场景主题的环境音,以及画面中并未表现、例如洞窟中滴水声这样的画外音等,声音的构成要素多种多样。要在本就广阔的场景中手动配置这么多要素,光是想象就觉得是件不得了的事。
そこで環境音の自動配置が実施されその方法も進化していくこととなる。
于是,环境音的自动配置得以实施,其方法也随之不断进化。
まず『Pokémon LEGENDS アルセウス』では、球体やボックス型のエリアを使い、エリアに入ったら発音する、エリアに近づくと発音するといった仕組みが試された。この手法はある程度の範囲をカバーできるとはいえ、やはり配置コストは高く、地形の変化や川のように複雑な地形をカバーしきれないという問題があった。
首先在《宝可梦传说 阿尔宙斯》中,尝试了使用球体或盒型区域、进入区域即发声、靠近区域即发声这样的机制。这种方法虽然能在一定程度上覆盖范围,但配置成本依然很高,且存在无法覆盖地形变化或河流等复杂地形的问题。
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では、Wwiseの機能を利用し、点群データ(一座標)を使って環境音配置の自動化が行われている。プレイヤーの可聴範囲にある点群をWwiseに送り、発音すべき点が1個以上あれば音を出し、0個になれば音を停止させるという仕組みだ。
在《宝可梦 朱·紫》中,利用Wwise的功能,使用点群数据(一个坐标)实现了环境音配置的自动化。其机制是将玩家可听范围内的点群发送给Wwise,只要有一个以上应当发声的点就播放声音,变为零个就停止声音。
ここで問題になるのは、Wwiseに送る点群の候補をどう集めるか、というポイント。環境音として大きいのは、草の音、水の音、そして木が出す音だ。草については音がどこから聞こえるか、よりも音から伝わる密度感が重要であり、逆に川などが出す水の音はどの方向から聞こえるかが重要になる。木については、シンプルに見えている場所から聞こえる定位感が重要だ。
这里的问题在于,如何收集要发送给Wwise的点群候选。作为环境音,占大头的是草的声音、水的声音,以及树木发出的声音。对于草而言,比起声音从何处传来,由声音传达的密度感更为重要;相反,河流等发出的水声,从哪个方向传来则很重要。对于树木而言,从看起来简单的位置传来的定位感很重要。
このうち、木についてはオブジェクト自体が位置情報を持っているため、近づくと自動的に発音点に追加されるよう設定をするだけで対応できたという。水の音に関してはテクニカルアーティストの協力により、自動判定が実現した。自動判定により、水と陸地の境目を5メートルごとにプロットし、さらに川、海、湖のいずれかなのかも判別されるようになったとのこと。
其中,树木本身的对象持有位置信息,因此只需设定为靠近时自动追加到发声点即可应对。关于水声,在技术美术的协助下实现了自动判定。据说通过自动判定,会以5米为单位标出水与陆地的交界,并且还能判别是河流、大海还是湖泊。
最後に残されたのが草の音だが、草は木のように位置情報を持っているわけでもなく、生えている範囲が広大なだけに水のように自動生成をするわけにもいかなかった。そこで、プレイヤーキャラクターを中心としてグリッド上に草地の情報を収集し、配置された草の情報に応じて音を出すという対応がなされた。
最后剩下的是草的声音,但草并不像树木那样持有位置信息,且生长范围广大,也无法像水那样自动生成。因此,采取了以玩家角色为中心在网格上收集草地信息、根据所配置的草的信息来发声的应对方式。
これらの自動判定により、オープンワールドとなった作品でも効率的に環境音を発生させることができ、よりリアリティのある世界を作ることができたというわけだ。
通过这些自动判定,即使在开放世界的作品中也能高效地产生环境音,从而打造出更具真实感的世界。
用4个调试器与声音的分组管理实现效率化
最後の項目である効率化・最適化のなかでは、開発で使用されたサウンドデバッガーが紹介された。岩本氏はWwiseProfilerを使ってデバッグ対応ができないかと考えたものの、これだけでは対応できない内容もあり、とくにゲーム画面内にデバッグ情報を表示するという作業の効率化を考えるうえでは重要な要素が足りなかったという。そこで起用されたのが、Gizmo、Objects、BGMManager、Historyの4つのデバッガーだ。
在最后一项效率化与优化中,介绍了开发中使用的音效调试器。岩本先生曾考虑用WwiseProfiler进行调试应对,但其中也有仅靠它无法应对的内容,尤其在考虑将调试信息显示在游戏画面内这一作业的效率化时,缺少了重要要素。于是被起用的是Gizmo、Objects、BGMManager、History这4个调试器。
音の発生点を明示化するGizmoで見える場合はWwiseの設定を、Gizmoで見えなければHistoryにあるかどうかを確認、といった具合に、どの段階でミスが起きているのかが切り分けやすくなり、音が鳴らない場合の確認フローが確立され、作業の効率も上がったそうだ。
能用Gizmo明示声音发生点时就检查Wwise的设置,用Gizmo看不到时就确认是否在History中,通过这样的方式,更容易分辨出错误发生在哪个阶段,确立了声音不响时的确认流程,作业效率也提高了。
また、発音制御に関しては、『ポケットモンスター』シリーズの場合同じポケモンの同じ音であっても、自分のポケモンと野生のポケモン、あるいはバトル中のポケモンとで優先度を変化させる必要があるため、通常の仕組みでは管理が難しかったとのこと。
此外,关于发音控制,在《宝可梦》系列中,即使是同一只宝可梦的同一个叫声,也需要根据是自己的宝可梦还是野生宝可梦,或者是否处于战斗中,来改变优先级,因此用通常的机制很难管理。
そこでプレイヤーに属する音、フィールドに属する音、バトルに属する音、といったグループ分けがなされ、そのなかでさらに音の種類を階層的に分けることで優先度を設定しやすくし、処理の最適化が行われたという。
于是,他们进行了分组,分为属于玩家的声音、属于场景的声音、属于战斗的声音等,并在其中进一步按声音种类进行层级划分,使优先级更容易设定,从而实现了处理的优化。
为了取悦用户的音效制作
最後に、本セッション全体のまとめが簡単に行われた。
最后,对整个会议进行了简要总结。
環境音や環境鳴き声作りでは、まず環境音を鳴き声と自然音、時間変化などの要素ごとに切り分けて考えていったことがひとつのポイントとして挙げられた。そして、鳴き声を作る際にはただ作るのではなくクリエイティブの考えを重視し、「どうすればユーザーに喜んでもらえるか」というゲーム開発の基本的な視点を忘れないことが大事だという。
在环境音和环境叫声的制作中,首先将环境音拆分为叫声、自然音、时间变化等要素来考虑,这一点被列为关键点之一。而且,在制作叫声时,不是单纯地制作,而是重视创作者的思考,不忘“怎样才能让用户高兴”这一游戏开发的基本视角,这很重要。
作業の効率化に関しては、環境音を実装するさいには点群データを利用することで大きな恩恵を受けられたこと、またデバッガーを駆使して情報を可視化することで、実装確認がスムーズに行えた点が強調された。
关于作业效率化,强调了在实现环境音时利用点云数据获得了很大好处,以及通过充分利用调试器将信息可视化,使实现确认得以顺利进行。
そして最後に一之瀬氏は、ハードが進化していくなかで困っている開発者も多いと思うが、困ったときは外に足を向けて情報を得たり、識者に相談したりし、自分ひとりで悩まず周りに話していく姿勢がユーザーに喜んでもらえるものを作ることにつながる、とセッションを締めくくった。
最后,一之濑氏总结道,随着硬件的进化,很多开发者可能会感到困扰,但遇到困难时,向外寻求信息、向有识之士咨询,不要独自烦恼而是与周围人交流的态度,会关系到制作出能让用户高兴的东西。
環境音というのはある種BGMの裏側に流れる音であるぶん、意識的に聞かなければとくに聞き流してしまうことも多いだろう。しかし今回のセッションを見てもわかる通り、そこには制作陣のこだわりと努力が詰め込まれている。たまには敢えてBGMの音量を下げ、環境音に耳を傾けてみるのもおもしろいだろう。
环境音在某种意义上是在BGM背后流动的声音,因此如果不有意识地听,很多时候会不经意地忽略过去。然而,正如本次会议所展示的,其中凝聚了制作团队的讲究与努力。偶尔试着调低BGM的音量,倾听环境音,或许也很有趣。
[2023年8月25日21:15追記]
[2023年8月25日21:15追加]
記事初出時、記事内の一部人名に誤りがあり修正を行いました。読者並びに関係者の皆様にお詫びして訂正いたします。
文章最初发布时,文中部分人名有误,已进行修正。向读者及相关人士致以歉意并订正。